アジアに産む人事の成長

成長するために必要なこと、大事にしているものは何ですか?

「成長するために必要なこと、大事にしているものは何ですか?」

 

これは元インターン生で、現在日本で就活中の子が面接で聞かれたと教えてくれた質問です。

皆さんならこの質問にどのように答えますか?

 

僕が学生の時はおそらく「好奇心」と答えたかな、と思います。

たくさんのことに興味を持ち、たくさんのことを経験していくことで自分が成長していくと思っていましたし、実際その考えの通り色々な授業をとったり課外活動に取り組んでいた記憶があります。

 

一方で今の僕がこの質問に答えるとすると「振り返り」と答えます。

もちろん好奇心は重要だとは思っていますし、その通り色々なことにチャレンジもしています。

ただ、どれだけたくさんの経験を積んだとしても、きちんと立ち止まってその経験から何を得たのかを振り返らない限りは「ただ忙しかった」あるいは「ただ楽しかった/辛かった」という感想で終わってしまいがちです。

 

僕も入社当時はまだそこまで仕事が多くなく、かつ毎日新しいことを学ぶのでそれを忘れないようにという意味を込めて、その日の終わりに気づいたことや学んだことをメモするようにしていましたが、だんだん仕事が忙しくなってくるとその習慣も廃れてしまいました。

その結果として「気が付いたら1ヶ月/半年/1年が経っていた」という状況になってしまいました。

 

 

さて、この人の成長における振り返りの重要性ですが、人材育成の場では下に示すようなデービッド・コルブの「経験学習モデル」と呼ばれるモデルを使用して説明されることが多いです。

これは人がどのようにして経験から学んでいくのかということを示したモデルです。

 

まず初めに”具体的な経験”をします。

(例:お客様との打ち合わせで話をまとめることができず時間を大幅にオーバーしてしまった)

 

次に”内省”です。

ここでは経験した事柄に対して様々な角度から振り返りをします。

(例:なぜ時間を大幅にオーバーしてしまったのだろうか、もっと上手くする方法はあるだろうか)

 

そしてその内省の結果”概念化”をします。

これは言い換えると自分なりの教訓や気付きをまとめる、というフェーズです。

(例:打ち合わせを時間内に終える為に、まずはその打ち合わせで話すトピックと想定所要時間を確認することが大事なのではないか)

 

最後に”実験的行動”、つまり新たに得た気付きや教訓に沿って行動をしてみる、というフェーズがあります。

(例:次回の打ち合わせではまずはトピックと想定所要時間を確認してみる)

 

 

この一連の流れですが、改めて書いてみると当然のこと・何でもないことのように見えるかもしれません。

ただ、実際には日々の業務が忙しくなればなるほど、何とか目の前のタスクを片付けて次のタスクに取り掛かる…といったことになりがちです。

これは経験学習モデルで言うと、”具体的な経験”だけが溜まっていきそれ以降のフェーズに進んでいない状態です。

 

忙しい、ということはつまりそれだけたくさんの成長の”もと”となる経験を積んでいるということです。

それをそのままにしておくのは、ある意味宝の持ち腐れかもしれません。

 

 

新型コロナウイルスの影響で業務にて大きな変化を経験されている方も多いかもしれません。

せっかくなのでその経験を経験のままで終わらせてしまうのではなく、振り返ることで自身の血肉にしていってみませんか?

 

(ちなみに僕が個人的に毎日使っている3つの質問は「今日(昨日)上手く出来たことは何か?」「今日(昨日)上手く出来なかったことは何か?」「明日からの自分への教訓は何か?」です。振り返れといわれても…という方はこの3つの質問に答えることから始めていってもよいかもしれません。)

 

 

Photo by Daniel Öberg on Unsplash

兵庫県出身、大阪大学外国語学部タイ語専攻卒業。
高校時代に参加した兵庫-タイ文化交流プログラムがきっかけで、タイに興味を持つようになった。大学時代はタイのチュラロンコン大学の文学部に1年間交換留学。卒業と同時に新卒でAsian Identityに入社。タイ語、日本語での研修講師も務める。

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